研究概要

   国際社会は途上国における非識字や未就学等の基礎教育普及の深刻な現状をグローバルイッシューとして認識し、協調・協力して活動していく必要のあることを、様々な国際協議の場で確認してきました。特に1990年に世界銀行・ユネスコ・ユニセフ・国連開発計画が共催した「万人のための教育世界会議」以降、 2000年の「世界教育フォーラム」「ミレニアム開発サミット」を経て、教育セクターは国際機関や二国間援助機関が発展途上国に対して行う国際協力の主要なセクターとなりつつあります。一方、人の国際的移動の爆発的増大、経済の国際的相互依存関係の深化、ITの長足の進歩、そして知識基盤社会の台頭は、従来基本的には一国の枠組みで考えられていた教育のあり方に大きな変容を迫りつつあります。留学というクロスナショナルな教育形態は一般化し、教育のバーチャル化は急速に進展し、ツイニングやダブルディグリーなどの教育機関の国際的な連携も進化し続け、特に高等教育においてはグローバルな市場が形成されようとしています。1998年にはユネスコで高等教育世界会議が開催され、グローバル化・情報化が進展する高等教育の将来が展望されました。近年では、世界貿易機関や地域自由貿易協定の国際交渉の場でも、教育のサービス貿易が議論の対象となっています。
   本研究所の設立目的は、以上のような多様な展開を見せる国際的な教育活動(援助・交流・連携)の全体像を把握したうえで、国際機関や各国政府の国際教育政策・戦略を、多様な指向性の観点から分析し、国民国家や国益を基とする教育観と、グローバルな教育開発の成果や国際社会への公共財の提供を志向する教育観 の均衡点を見出すための政策分析のフレームワークを提示することを目指しています。

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所長 黒田 一雄 (国際学術院 教授) 研究者データ  
研究所員 勝間 靖 (国際学術院 教授) 研究者データ プロフィール
松岡 俊二 ( 国際学術院 教授) 研究者データ  
山岡 道男 (国際学術院 教授) 研究者データ  

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