早稲田大学 イスラーム地域研究機構


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NIHUプログラム イスラーム地域研究 早稲田大学拠点グループ2

研究グループ2「アジア・ムスリムのネットワーク」

世界のムスリム人口12億のうち、半数以上がアジアに暮らしているにもかかわらず、これまでイスラーム研究では脇役的存在であった南・東南アジア、中国、中央アジア、韓国、日本などアジア・ムスリムの諸問題に焦点を当て、イスラーム研究の地平を広げることが本プロジェクトの基本的な目的である。

研究活動を進めるにあたっては、次のような2つの視点を重視したい。第一は、各地域のムスリムの状況を歴史的に掘り下げるとともに、現状を的確に理解するために多様なディシプリンの研究者による実証研究を積み重ねることである。第二は、アジア地域に展開する国境を超えたムスリムのネットワークを、教育活動、福祉・慈善活動、労働者の移動、知識人の交流などの観点から研究することである。

グループ構成メンバー

代表者
桜井啓子(早稲田大学国際教養学術院・教授)
分担者
店田廣文(早稲田大学人間科学部・教授)
子島 進(東洋文庫国際地域学部・准教授)
黒岩 高(武蔵大学人文学部・准教授)
オマール・ファルーク(広島市立大学国際学部・教授)
砂井紫里(早稲田大学アジア研究機構・研究助手)

研究計画(2006年-2011年)

アジアを中心に形成されている国境を超えたムスリムのネットワークを、以下に示す4つの視点から研究することによって、市民社会レベルで展開されているムスリム間の多層的なネットワークの実態とダイナミズムを明らかにすることをめざす。

1.マドラサ(イスラーム宗教学院)
南アジア、東アジア、東南アジアの各地にあるマドラサの運営実態、カリキュラム、学生の出自や卒業後の進路、政府や公立学校との関係などを現地調査によって明らかにするとともに、宗派による相違、中東のマドラサとの人的・財政的交流、アジア内でのネットワーク、イスラーム運動との関係など、地域ごと、宗派ごとの特徴を明らかにする。
2.移住
アジア・中東から来日し、日本に長期および短期で滞在する在日ムスリムの生活の現状と意識を把握するとともに、彼らと出身国との経済的、人的な交流を調査し、日本を生活拠点とする在日ムスリムの国内および国境を超えるネットワークの双方を明らかにする。また、日本におけるモスクなどの全国調査もおこない、実態を明らかにする。
3.NGO
アジアを中心に活動しているさまざまなイスラーム団体によるNGO活動の実態や国境を超えたネットワークを把握するとともに、NGO活動とイスラームとの関係を明らかにする。
4.ムスリム知識人・芸術家
中国および隣接地域(中央アジア、東南アジア)の内陸・東アジアにおける著作家・芸術家の作品の収集・検討と、彼らの人的ネットワークを特に民間レベルに着目して明らかにする。

研究活動を行うに当たっては、4つの研究班を設けて、研究班ごとに研究会の開催、現地調査、国際ワークショップの企画、研究報告書(邦文・英文)の作成を手がけるとともに、4研究班の共同研究会を開催し、アジア・ムスリムのネットークの全体像の把握につとめる。